米アップル発表の「iPhone 14」シリーズ、全モデルの生体認証は「Face ID」 指紋認証「Touch ID」は見送り

» 2022年09月08日 08時36分 公開
[ITmedia]

 米アップルが9月8日に発表したiOS搭載スマートフォンの新モデル「iPhone 14」シリーズ全機種の生体認証が顔認証「Face ID」となったことが公式ストアの仕様情報で分かった。コロナ禍でマスク生活が続いたことで、指紋認証「Touch ID」搭載に注目が集まっていたが、結果的に見送りとなった。

photo 「iPhone 14」

 Touch IDは13年9月発売の「iPhone 5s」で初搭載され、「iPhone 8」までPCを含めたアップル製端末での導入が進んだ。セキュリティ向上とともにiPhoneでの決済時などでパスワード入力が不要となるなど利便性が高い機能だったが、「iPhone X」(17年11月発売)以降はiPhoneシリーズでホームボタンが廃止となり、認証機能が「Face ID」に移行。iPhoneでのTouch ID搭載は廉価モデルの「iPhone SE」シリーズのみとなった。

photo Touch ID

 ただ、コロナ禍でマスク生活が続いたことで、Touch ID搭載へのニーズが高まった。アップルはマスクを着用した状態でも認証できるようOSをアップデートしたが、本体のロック解除時にFace IDではディスプレイを見る必要がある一方で、Touch IDでは指のタッチだけで解除できる利便性の良さなどから再搭載を求める声は根強かった。実際、中古スマホを販売するムスビーが発表している最新の中古スマホ人気ランキングでは、1位が「iPhone SE」(第2世代)で、4位までをTouch ID搭載機種が占めた。

photo ムスビーの中古スマホ人気ランキング

 Touch IDにはiPhoneの歴代モデルのようにホームボタンに搭載するパターンに加え、「iPad Pro」「iPad Air」のように端末上部の電源ボタンに搭載するパターン(「iPad mini」も最新機種で搭載)もあったが、仕様情報を見てもTouch IDの記載はなかった。

photo 「iPhone 14」「iPhone 14 Plus」の仕様
photo 「iPhone 14 Pro」「iPhone 14 Pro Max」の仕様

 iPhone 14シリーズでは、Touch ID同様、充電ポートの規格としてUSB-Cの採用が期待されていたが、独自規格「Lightning」のままとなっていた。

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