転職先は決まっていないけど退職、4割超に 再就職までにかかる期間は?令和の転職事情(1/2 ページ)

» 2022年10月03日 12時20分 公開
[堀井塚高ITmedia]

 2022年9月22日、リクルートは「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」の結果を発表した。同調査から、次の就職先が決まる前に会社を辞めた人が4割以上に上ることが分かった。

リクルートは「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」を発表した(画像:ゲッティイメージズより)

 「ステップアップのため」「仕事・人間関係に不満がある」「精神的・肉体的につらい」「会社の将来に不安がある」など、転職の理由は人によってさまざまだ。同調査によれば、転職の経験がない人は20代で62.6%いるが、年代を追って比率が下がり、50代では42.0%になるという。一方で転職経験者は20代が37.4%、30代では52.8%と半数を超え、40〜50代では6割弱に上る。

転職経緯状況(画像:以下、プレスリリースより)

 転職先が決まっていない状態で会社を辞めると、無職の期間が続くことが懸念される。次の働き口が決まってから退職する人が多いと思っていたかもしれないが、実際は20〜50代の転職経験者のうち、現職での就職を決める前に離職した人が各年代とも4割を超えていた。

 「前の会社を退職した後に現在の勤務先が決まった」という転職者の場合、再就職までにかかった期間の平均は3.8カ月。再就職までに6.0カ月以上かかっている人も2割以上いる。とはいえ在職中に転職活動を始めた人も次の会社で働き始めるまでに平均で4.0カ月かかっており、転職にかかる期間については大差ないとみることもできる。

リクルートの調査によると、次の就職先が決まる前に会社をやめた人は4割に上った

 また調査からは、20〜50代正社員の半数以上が転職を意向していることも分かった。これを転職経験の有無で見ると、転職経験者のほうが転職意向が強い。ちなみに転職経験者は転職を繰り返す傾向が見られ、50代では3回以上の転職を経験している人が約半数を占める。50代の転職経験者は58.0%なので、30%近くが3回以上の転職を経験している計算だ。

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