学生に人気の企業ランキング 10年間トップ10入りしている企業は?人気企業の今昔

» 2022年02月02日 09時25分 公開
[堀井塚高ITmedia]

 学情(東京都千代田区)は、「就職人気企業ランキング」の結果に関して、2014〜23年卒の10年分を比較した。10年間トップ10入りし続けた企業は「伊藤忠商事」だけだった。

学情は「就職人気企業ランキング」の10年分の結果を比較し、発表した(画像:ゲッティイメージズより)

 10年前に当たる14年卒の「人気企業ランキング」では、1位の伊藤忠商事を筆頭に、4位に丸紅、10位に住友商事と、「総合商社」が3社もトップ10入りした。2位は三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)、9位にゆうちょ銀行が入るなど、「金融」も2社が名を連ねた。三菱東京UFJ銀行は15年卒の「人気企業ランキング」でも6位となり、17年卒のランキングまで4年連続で上位10位に入り続けた。

14年の人気企業ランキング(左)15年(出所:以下、リリース)

 16〜19年卒では、ANA(全日本空輸)が4年連続で首位を獲得。JAL(日本航空)も4年連続でトップ10に入っており、現在の社会人3〜6年目に当たる世代が就職活動をしていた時期は「航空」の人気が高かったことが分かる。JTBグループや、オリエンタルランド、エイチ・アイ・エス(H.I.S.)など、「旅行」「レジャー」の企業を挙げる学生も多かった。

16〜19年の人気企業ランキング

 20〜23年卒は、4年連続で伊藤忠商事が首位に輝いた。味の素やアサヒ飲料など「食品」の人気も高い。また「ゲーム」の任天堂は21年卒の9位、22年卒の6位、23年卒の5位にランクインしている。

 23年卒のランキングでは首位の伊藤忠商事に続き、2位に講談社、3位に集英社がランクイン。マンガに強い出版社は、マンガコンテンツのデジタル化により「出版不況」を抜け出し、成長軌道に乗ったことが人気の要因といえそうだ。

 食品メーカーは22年と同じくアサヒ飲料、味の素、ロッテがトップ10に入った。業績が好調なイオングループも、22年卒の10位から順位を1つ上げて9位に。コロナ禍の「巣ごもり消費」「ステイホーム」を支える企業が支持を集めていることが見て取れる。

20〜23年の人気企業ランキング

 「2023年卒対象 就職人気企業ランキング」の調査は、23年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生を対象にインターネットで実施した。期間は2021年4月1日〜10月31日。有効回答数は8249人。

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