日本マクドナルドは10月4日、紙製ストロー、木製スプーン・フォーク・ナイフ・マドラーを同月7日から全国のマクドナルドで順次提供開始すると発表した。世界的にプラスチックの過剰使用による環境負荷が問題視される中、脱プラスチックを通して地球環境に配慮する狙いがある。
すでに神奈川県・京都府内の全店舗で先行して紙ストローや木製スプーンなどを導入しており、今回、提供範囲を全国2900店舗へ拡大する形になる。同社によると、ストローやスプーンなどを紙・木製に切り替えることで、年間で約900トンのプラスチックを削減できるという。
紙ストローは従来のプラスチックと違い、風味に影響を及ぼしたり、時間が経過することでふやけたりすることから反対意見を目にすることもある。同社では環境への配慮という目的だけでなく、おいしさや安全性、使いやすさなども考慮しながら、プラスチックに替わるストロー類の開発を進めてきたという。
同社では「2025年末までに全ての顧客提供用パッケージ類を、再生可能な素材、リサイクル素材または認証された素材に変更する」というコミットメントを掲げている。16年にはアイスコーヒーのカップを従来のプラスチックから紙へ変更し、持ち帰り用の袋も紙袋を基本とするなど、これまでも取り組みを進めてきた。
同様の取り組みは、競合でも進む。モスバーガーを運営するモスフードサービスでも、8月にバイオマスプラスチックを原料としたスプーンやフォークを一部店舗で提供開始(テークアウト用)。10月から全店舗に順次導入すると発表している。企業の環境対策への視線が年々厳しくなる中、こうした動きは今後も加速していきそうだ。
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