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だいたいの数字を導く「推定する力」 身につけるには?封筒の裏で計算する(3/4 ページ)

» 2022年11月13日 07時00分 公開
[INSIGHT NOW! 編集部INSIGHT NOW!]
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ビジネスに応用する

 会社でアスリート向けの製品を販売したいとなったとき、「我々のターゲットとなりそうなアスリートが何人いて、どれくらいの売り上げが期待できそうか」という話が出たとしよう。

 そのとき、「アスリート 日本 人数」などとググるのも、「わかりません」と放棄するよりましだが、「じゃあ、こういうアスリートは? 使用頻度は?」となると、「ちょっと待ってください……」としかならない。単独の知識としてあったとしても応用も効かなければ、深い議論にもなりにくい。

 よくあるのは、スポーツ種目別の公開人数を見ながら、「このうち10%がターゲットだ!」となることだろう。しかし、これは種目によっても、ある程度の費用をつぎ込める人数の比率は違うだろうし、そもそも種目別の人数自体、正確なものではない場合もある。そこで、必要となるのが、推定する能力となる。

 ターゲットに対する売上を想定するわけだが、その推定のプロセスとして、複数の切り口を持っていれば、それは即戦略としての選択にもつながる。例えば、

大会に出るようなハイレベルのアマチュアアスリート数(推定大会数×人数)

スポーツ用品専門店で常連客の数(推定スポーツ店舗数×顧客数×想定比率)

普段練習している場所から推定するアスリート数(推定練習場数×人数×回転数)

 など、種目によっても異なるだろうが、このように複数の推定するアプローチを持っていれば、そこから発展する議論にもついていけるだろうし、周りの見る目も変わる。さらに、ここでひとつの推定値が採用されれば、推定した条件のマーケットにアプローチすれば良いことになる。

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