米ニールセン傘下で、データ分析などを手掛けるグレースノートが中東カタールで開催中のサッカーワールドカップ(W杯)に関する予測結果を発表した。同社が予想した優勝国は「ブラジル」だった。決勝では同じ南米の強豪国「アルゼンチン」と対戦し、ブラジルが勝利すると予測している。
同社はブラジルが20%の確率で優勝国になると予想。理由について、同社は「18年のW杯でベルギーに敗退して以来、50試合でわずか3敗しかしておらず、グレースノートの世界サッカーランキングでもトップに立っているため」と説明している。ブラジルはロシア大会準々決勝でベルギー代表と対戦し、1-2で敗北していた。
決勝でブラジルと対戦すると予想したアルゼンチンに関しては、優勝確率を16%とした。同社は「18年W杯でフランスに敗れて以来、アルゼンチンは4敗しているが、19年7月にブラジルに2-0で敗れて以来は、3年以上も無敗という圧倒的な強さを誇っている」とコメントしている。アルゼンチンは前回大会で優勝したフランス代表に3-4で敗北した。
ともにW杯優勝経験を持つ両国は、4カ国が総当たりで対戦する「グループステージ」をそれぞれ首位通過し、順調に駒を進めた場合、準決勝で対戦することになるという。
それ以外の国では、「スペイン」「オランダ」が優勝確率7%となり、南米2カ国に次いで、欧州勢最上位。前回大会3位の「ベルギー」(同6%)がスペイン・オランダに次ぐ順位で、前回優勝国の「フランス」(同5%)は「ポルトガル」とともに全体6位タイだった。
同社は100万回のシミュレーション結果を基に、優勝国を予想した。スポーツ分析責任者のサイモン・グリーヴ氏は「グレースノートは前回のワールドカップ以降で圧倒的な強さを誇っているブラジルとアルゼンチンが本大会でも競争相手をしのぐと予測している。過去4年間で、この強豪2チームほど安定した成績を残しているチームは他になく、この安定性は、世界中のファンの前でどちらかが優勝する可能性が高いことを意味している」とコメントしている。
その他、各グループ上位2カ国が進出するベスト16には、アルゼンチン、ブラジル、オランダ、ポルトガル、スペイン、ベルギー、フランス、ウルグアイ、デンマーク、イングランド、ドイツ、スイス、エクアドル、クロアチア、イラン、メキシコが進出すると予想している。
ただ、この予測はW杯開幕前の予測。同社は大会開幕後の結果を反映し、順次予測結果を更新する方針を示している。
グレースノートは、五輪に出場する各国のメダル獲得数の予測も手掛けており、予測精度の正確性には定評がある。
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