物価高騰の波が「クリスマスケーキ」にも 店はあの手この手で沖縄のケーキ店(1/2 ページ)

» 2022年12月05日 06時00分 公開
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 物価高騰の波が、クリスマスケーキにも押し寄せている。小麦粉や牛乳、果物などが軒並み値上げしており、沖縄県内の洋菓子店は客の負担をなるべく減らそうと商品開発に工夫を凝らしている。海外から輸入していたチョコレートの飾りを自社生産に変更してコストを削減したり、価格を上げる商品はケーキの色彩を豊かにしたり。消費者が割高感を抱かぬよう、あの手この手で知恵を絞っている。(政経部・又吉朝香、知念豊)

洋菓子店「ボンファン」でケーキを購入する来客(左)=2日、那覇市・デパートリウボウ

 ケーキに使う主要食材は軒並み値上げしている。農林水産省の食品価格動向調査によると、11月の小売価格の全国平均は2021年度までの5年間と比べると、小麦粉の22.3%増を筆頭に、牛乳は9%、鶏卵が4%値上げした。

 ジミー(宜野湾市)はイチゴのクリームが特徴の「ルージュクリスマス」など一部の商品をグレードアップし値上げした。生クリームなどの仕入れ価格が前年より1〜2割上がっているほか、牛乳や小麦粉、フルーツなども高騰しているという。

 キノコや葉っぱの飾りに使うチョコレートは、これまで海外輸入していたが、できるだけ価格を抑えるため自社生産に変更した。

 若干の値上げを決めた「ルージュクリスマス」は断面を赤と白の生クリームに変更し、切った後の見た目も楽しめるようにした。

 担当者は「ジミーのケーキはおいしくて手頃な価格で楽しめるのが魅力。価格高騰の影響は受けているが、お客さんが買いやすい値段で購入できるように企業努力を重ねたい」と話した。

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