リテール大革命

話題の冷凍自販機に、カメラとデジタルサイネージをつけたらどうなるのか 商品ラインアップを最適化する実証実験仙台で実施中(1/2 ページ)

» 2022年12月19日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 NTT東日本が複数の企業と組んで、カメラやデジタルサイネージがついている冷凍自動販売機の実証実験を実施している。実施期間は、2022年11月17日〜23年3月31日を予定しており、自販機は仙台市にあるNTT東日本五橋ビル前に設置している。

AIカメラやデジタルサイネージがついている冷凍自動販売機(提供:ハブアンドスポーク)

 プロジェクトの概要はこうだ。自販機に設置したカメラで取得した映像から、利用客の特徴を示すデータを抽出。データから推定される性別・年代の情報を取得する(映像のデータは廃棄し、活用するデータには個人を特定する情報は含まれない)。そして、自販機の販売データや利用客の属性データなどを踏まえ、商品の入れ替えをしたり、時間帯ごとにサイネージに表示するコンテンツを最適化したりすることを目指す。

プロジェクトの概要(出所:プレスリリース)

 実証実験にはNTT東日本以外の企業も参加している。冷凍自販機による商品の販売・運営を担当するSOBO(東京都新宿区)、冷凍自販機のサイネージ対応機種の開発を手掛けるサンデン・リテールシステム(東京都墨田区)、データ分析などを手掛けるハブアンドスポーク(東京都品川区)だ。

 自販機で販売している商品についてだが、11〜12月はラーメンとギョーザを取りそろえている。値段については、20個で900円のギョーザ、1人前で1000円のラーメンといった具合だ。電子レンジであたためるだけで食べられるものもあれば、家庭での調理が必要になるような商品もある。12月の末からは鍋系の商品なども扱う予定だという。ハブアンドスポークの遠藤洋彦社長は、「カメラから取得したデータだけでなく、SOBOの冷凍自販機が過去に蓄積したデータからも商品ラインアップを決めている」と説明する。

専門店のラーメンを販売(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)
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