消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
勤怠管理・交通費精算クラウドサービス「kincone」などを開発するソウルウェア(東京都豊島区)は会社員約500人を対象に「アフターコロナにおける企業の働き方」に関する調査を実施した。テレワークに対する不満や課題は、昨年調査に比べ10%近く増加。原因の1位は「通信環境が不安定」、2位「社内の評価制度が整っていない」となった。
現在テレワークを実施しているか、との質問に対し、週3日以上実施していると回答した人は全体の28%となり、前回調査から4%減少した。「以前はテレワークしていたが今はしていない」と回答した人は3%増え、全体の17%となった。
「テレワークをしている」と回答した人に、テレワークに何らかの不満や課題があるか聞くと66%が「不満がある」と回答した。前回調査では同様の質問に「不満がある」と回答した人は59%だったため、1割近く増加したことになる。
不満や課題の具体的な内容を聞くと「通信環境が不安定で仕事がしづらい」(36%)、「社内の評価制度が整っていない」(33%)、「自宅に仕事をする場所がない」(28%)――など自宅で業務を行う環境に関連する項目が上位になった。
「プライベートの線引きが曖昧」を除き、精神的な要因の選択肢は下位にまとまった。
前回調査では「やりがいを感じづらい」「孤独を感じる」など精神的な要因が上位を占めたが、今年はテレワークが当たり前になってきたことで、オフィス環境と同様に快適に働ける環境を求める声が多くなったとみられる。
同社は「『評価制度が整っていない』『正当に評価されているか不安』など前回調査からの根強い精神的要因の不満については、テレワークをしている場合の心理的安全性の確保が解消の鍵になりそうだ」と分析。勤怠管理など「労働時間の見える化」などの取り組みが重要だと指摘している。
調査は20〜60代の会社員543人を対象に実施した。
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