ディスプレーに違いを出すために使用したのは、マネキンに着せる服のコーディネートとデジタルサイネージに映す映像だ。それらを組み合わせて8パターンのコンテンツをつくり、1パターンにつき1週間ずつ展示した。
「マネキンにどういったテイストのコーディネートで商品を着せれば、最も見てもらえるか。そしてその後、お店に入ってもらえるか。パターンごとにお客さまの反応を細かく計測しました」と、DXグループ 技術主事の岩本昌丈氏は説明する。
マネキンのコーディネートは店舗スタッフにパターンを組んでもらった。コートの色を変えたり、ビジネス風やカジュアル風といったコーディネートのテイストを変えたり、シーンや年齢のターゲットを変えたりして着せ分けた。
一方、デジタルサイネージのコンテンツは、ブランドイメージを訴求する週(ロゴマーク、ブランドを象徴するイメージ映像)、商品を訴求する週(着用したモデルの映像、目玉商品の紹介)、会員募集をPRする週(会員登録やキャンペーンの案内)といったように、1週間ごとの内容を用意。また、音や動きの有無についても、1週間の中で期間を区切り、両パターン実施した。
「普段はその時期におすすめしたい商品などを展示していますが、今回の実験で、実際にお客さまがどう反応しているのか明らかにすることを目指しました」(越智氏)。計測したのは、通行者のうちディスプレーを視聴した人数、視聴時間(1秒未満、3秒程度、5秒以上など)、ディスプレー設置場所までの入店者数、店舗の奥まで入っていった人数などだ。“入店”のポイントに絞って、ディスプレーとの関連を細かく検証した。
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