「介護士」の妥当な年収はいくら? 実態は約370万円大きなギャップ

» 2023年01月02日 09時00分 公開
[ITmedia]

 介護士の年収はどれくらいが妥当か。Twitterユーザーに聞いたところ「400万〜500万円」(34.3%)が最も多く、次いで「300万〜400万円」(26.4%)、「500万円〜」(25.4%)であることが、介護士の人材紹介事業を手掛けるファミリーサポート(大阪市西区)の調査で分かった。

 今回のアンケートで最も低い額として提示した「〜300万円」は31.9%と、最も回答が少ない結果に。

介護士の妥当な年収(出典:ファミリーサポート)

 実際、介護士の年収はどのくらいなのだろうか。介護労働安定センターの調査データによると、正社員の平均年収は「370万240円」、パート・アルバイトなどは「314万2334円」。今回のアンケート結果では「400万〜500万円受け取るべき」という声が多かったが、実際は約370万円(正社員の場合)と、大きなギャップがあることがうかがえた。

介護士の年収(出典:公益財団法人 介護労働安定センター)

 国税庁の調査によると、日本人の平均年収は443万円で、介護士と比較すると、約72.8万円の差があった。「介護士の平均年収は、他の職種に比べて低い水準にあることがうかがえた」(同社)

(国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査)

 介護士の年収について、回答者からは「人手不足かつとても重労働で命を預かる仕事なのに、賃金が低いイメージがある」「高齢化社会で需要もあるので、介護士不足にならないような給料になってほしい」といった声があった。

 現役の介護士からは「学生のころからの夢であり、やり甲斐も感じるし、今の職場は環境も良く働きやすい。ですが家族を守っていく立場として、もう少し給料が上がるといいなと思う」「年収を上げてくれないと続けられないのも事実」などのコメントがあった。

 同社の公式Twitter上でアンケートを実施。調査期間は11月9〜16日。

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