DXなくして企業ではないと言わんばかりの盛り上がりようだ。国(経産省)は、2022年7月に、今度は「DXレポート2.2」なるものを公表した。
そこでは、デジタル産業の変革に向けた具体的なアクションと方向性として、【デジタル産業宣言】というものが発表されている。しかも、これは「会社ごとにカスタマイズして自らの宣言にする」ことが意図されているようで、当然これは、IT産業向けではなく、IT化、デジタル化が遅れている(と言われる)産業界に向けてのものだと理解しているが、「デジタルの力をその改善のためだけに利用していることに危惧の念を抱いている」と企業に対してかなり上から目線でつくられている印象だ。
このような国の方針(?)を受け、コンサルティング会社をはじめ、いろいろな企業がDXの売り込みに躍起になっているようで、「あなたの会社は遅れていますよ!」と提案するためなのか、さまざまな会社から「DXの進展度合い」についての調査結果が発表されている。そして当然、その最後には、DXの必要性の提言(?)も忘れてはいない。
どの調査も似たような内容なのだが、どれを見ても、果たして「DXとデジタル化による業務改善は具体的に何が異なるのか」「DXは何を経営にもたらしてくれているのか」「DXによってどのような未来が待っているのか」といった根幹の疑問に対する答えはなかなか見いだせない。
まず、一般社団法人日本能率協会が行った、「各社におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組み状況や課題」から各社のDXへの意識を見てみる。
各社におけるDXへの取り組み状況について尋ねたところ、全体では「既に取り組みを始めている」企業が55.9%と、半数以上の企業がDXへの取り組みを始めているという。なかでも、大企業では8割超が取り組んでいるとし、中堅企業も58.3%となっている。ただし、中小企業では取り組みを始めている企業は36.1%にとどまっている。
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