Works Human Intelligence(東京都港区)は、「企業が提供する研修・教育支援に関する調査」を実施した。その結果、 「会社の一員であることを誇りに思うか」で「強く思う」「思う」と回答し、企業への愛着や誇りを持っている(=エンゲージメントが高い)従業員は、社内の研修や学びを仕事やキャリアに生かしているという実感が強く、企業の学びへの支援に対しても満足度が高いことが分かった。
勤め先の企業の学びの支援に満足しているか尋ねたところ、「満足している」(45.8%)と回答したのは半分以下にとどまった。また、「勤め先の企業における研修や学びは仕事やキャリアに生かされている」と回答した人は38.6%と、4割に満たない結果となった。
「会社の一員であることを誇りに思うか」という質問の回答と「勤め先の企業における研修や学びは仕事やキャリアに生かされているか」「勤め先の企業の学びの支援に満足しているか」という質問の回答をクロス集計し、「会社の一員であることを誇りに思っていること(=エンゲージメント)」と「研修や学びは仕事やキャリアに生かされているという実感」「企業の学び支援への満足度」の間に相関関係があるかを調査した。
その結果、「勤め先の企業における研修や学びは仕事やキャリアに生かされているか」「勤め先の企業の学びの支援に満足しているか」について「はい」と回答した人は、「いいえ」とした人より「会社の一員であることを誇りに思う」に対して「強く思う」「思う」と回答する割合が高かった。
同社は結果から「自分の働いている会社に誇りを持ち、エンゲージメントが高い人ほど、企業から学びの支援に満足し、それらを仕事やキャリアに生かしている実感が強い」と分析している。
また、「勤め先の企業における研修や学びは仕事やキャリアに生かされているか」への回答と「勤め先の企業の制度や組織文化について、当てはまるもの」への回答をクロス集計したところ、「学びが仕事やキャリアに生かされている」と感じている人ほど、上長と話す機会や勉強会、情報交換の場、学びの成果を仕事の中で生かす仕組みなど、「学びを活用する制度や組織文化がある」と回答している割合が高いことも分かった。
同社が運営するWHI総研のシニアマネージャー伊藤裕之氏は、「従業員の企業への定着・エンゲージメント、研修や学びを生かす制度や組織文化の存在などが、人材育成や社内教育への投資効果を最大化するために必要」とコメントした。
調査は2022年10月5〜7日の間に実施。従業員数500人以上の企業に勤める会社員を対象とした。有効回答数は1082件。
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