ニトリの「アウトドア商品」が好調、その理由は?キャンプ市場に新規参入組が続々(1/6 ページ)

» 2023年02月23日 08時20分 公開
[小畑健造ITmedia]

 コロナ禍を契機に急増した「キャンプ需要」。密を避けられるレジャーのひとつとしてファンを増やしつつあるが、果たして理由はそれだけだろうか? 消費者意識・行動の変化を考察しつつ、新規参入組の代表格「ニトリ」に、参入理由と戦略に迫ってみた。

ニトリのアウトドア商品が好調

 近年、アウトドア業界に異変が起きていることをご存じだろうか。無関心層がアウトドアに興味を持ち始め、レジャーのひとつとして野外アクティビティを楽しむようになっている。2021年のキャンプ場の稼働率(営業日ベース)は20.4%と過去最高値を記録していて、これまで以上に身近なレジャーとして定着しつつある。

 ここからは、1990年代以来の第二次ブームともいわれているキャンプ人気の背景と、それを取り巻く業界の変化を詳しく見ていきたい。

国内におけるレジャー志向は市場全体で見れば落ち込んでいるものの、コロナ禍をきっかけにキャンプをはじめとする自然の中での遊びに魅力を見出すアウトドア派が増加している

 コロナ禍を契機に私たちのライフスタイルは大きく様変わりした。その変化はアウトドア業界に明るい影響をもたらしているようだ。

 余暇市場規模全体で見ると、1996年は約90兆9140億円に対し、2021年は約55兆7600億円といまだ過去最高の水準を超えていない。しかし「国内のアウトドア用品・施設・レンタル市場規模」に限定すると、前年度比109.6%の約3262億1000万円を記録。コロナ禍前よりも高水準となり、さらに22年度は同106.5%の約3475億6000万円が見込まれている。

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