日本は道路の成り立ち方や自動車保有台数、交通量に対して道路の容量が足りておらず、ドライバーの技量もクルマの進化がサポートしてきたことや高齢化により低下している。そんな日本のひずんだ道路行政に電動キックボードが追加されることで、いよいよ危険性が高まる気配がある。
交通事故死亡者を減らしてきたのは、自動車メーカーの安全性追求という努力が大半だ。電動キックボードは、そうした努力をフイにする可能性すらある。そうなったとき、どう対処するのだろう、誰が責任を取るのだろう。もう後戻りできない規制緩和に踏み出した今、せめて問題が起こった際にはスピーディーに法律を見直してほしいと思うのだ。
芝浦工業大学機械工学部卒。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。これまで自動車雑誌数誌でメインライターを務め、テスターとして公道やサーキットでの試乗、レース参戦を経験。現在は日経Automotive、モーターファンイラストレーテッド、クラシックミニマガジンなど自動車雑誌のほか、Web媒体ではベストカーWeb、日経X TECH、ITmedia ビジネスオンライン、ビジネス+IT、MONOist、Responseなどに寄稿中。近著に「ロードバイクの素材と構造の進化(グランプリ出版刊)、「エコカー技術の最前線」(SBクリエイティブ社刊)、「メカニズム基礎講座パワートレーン編」(日経BP社刊)などがある。
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