ベンチャーの成長のカギを握る存在、CFO(最高財務責任者)。この連載では、上場後のスタートアップの資金調達や成長支援を行うグロース・キャピタルの嶺井政人CEOが、現在活躍するCFOと対談。キャリアの壁の乗り越え方や、CFOに求められることを探る。
今回の対談相手はソフトバンクグループCFOの後藤芳光氏。前編、中編では同社の金庫番を務めてきた二十余年で「最もハードだった挑戦」や、孫会長に対し「今ではない」と待ったをかけ続けたというArm買収秘話を明かした。
後編では、二十年以上にわたりソフトバンクグループの財務を担ってきた後藤氏のCFO観や、財務の仕事で重んじていることを聞く。財務の仕事は「最適なレバレッジの追求」だというが、後藤氏が考える「最適なレバレッジ」とは? 「CFOをゴールとみなしてはいけない」と語る、その真意はどこにあるのか?
嶺井: 後藤さんから見て、稀代の起業家である孫さんとはどのような人物でしょうか。
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