千葉県の廃校を「メキシカンなグランピング施設」に 地域活性化を狙う住みたい田舎として話題(1/2 ページ)

» 2023年03月13日 11時32分 公開
[ほしのあずさITmedia]

 宿泊施設をプロデュース・運営するHAMIRU(千葉県市川市)は、グランピングとオートキャンプ場を併設した新施設「TACO GLAMP THE MEXICO」をオープンした。千葉県多古町で廃校となった旧常磐小学校をリゾート施設としてリノベーションし、観光客の増加や、地域資源の活用・地域雇用など新たな需要を取り込む。

多古町 3月7日に開業した「TACO GLAMP"THE MEXICO"」(出所:プレスリリース 以下同)

住みたい田舎として話題の「千葉県多古町」

 千葉県多古町は、成田空港から車で約30分の場所に位置しており、交通環境が充実している町。豊かな自然に恵まれ、米の作付け面積当たりの収穫量は日本1位を誇る。栗山川沿いにはあじさい遊歩道が整備されており、6月になると1万株以上のあじさいが咲き誇るという。

 また、待機児童0、給食費0(こども園、小中学校)、大学生まで医療費0などさまざまな子育て支援策が充実していることから、「2022年版 第10回住みたい田舎ベストランキング(首都圏エリア)」(宝島社「田舎暮らしの本」参照)では3位にランクインしている。

 整った住環境の一方、多古町の知名度は低い。人口は1950年の約2万2000人から減り続け、2022年には約1万3000人まで減少。少子化も進み、過去20年では3校が廃校になった。

多古町 校庭に立ち並ぶドームテントの内装

コンセプトは「メキシカンリゾート」

 そこでHAMIRUは関係人口の増加や地域活性化を狙い、グランピング施設をオープンした。「多古町(たこまち)」の響きから、「タコ→タコス→メキシカン」という流れでコンセプトを「メキシカンリゾート」に決定。各施設や内装のデザインにもこだわり、まるでメキシコにいるかのような非日常リゾート体験を味わえるようにした。

多古町 体育館の壁画もメキシコのフォトスポットにした

 グランピング場には校庭を使用し、メキシコテイストなポップな室内を再現した「ドームテント」にコットン製の「カルパテント」、「クリアドームテント」の3種類のテントとトレーラーハウスの合計23棟を用意した。

 なかにはドッグラン付きの「ペットと泊まれるドームテント」や「トレーラーハウス」も用意。ペットと一緒にリフレッシュできるようにした。

多古町 グランピング場の宿泊施設は合計23棟
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.