40年には、「コーヒーミル」の製造を開始。50年には、「最高品質」を示し、現在のロゴとしても知名度が高い「ライオンマーク」の使用を始めた。
8年後の58年にはライオンマークを商標登録。そして74年、これまで工業製品で培った技術やノウハウを生かし、製造を始めたのが「ペッパーミル」だ。特許も取得しており、元祖とされている。コーヒーミルの構造が開発のヒントになったという。
(※)プジョーの一部サイトでは、ペッパーミルの製造が1858年という記載もありますが、本文ではプジョー製ペッパーミルの販売サイトの記載内容を採用しています。
ペッパーミルの品質は「刃」で分かるという。プジョーの公式サイトの情報によると、品質がいいペッパーミルの刃は、硬質の鋼で作られており、切れ味が変わらないのが特徴。刃の形状も挽き具合に影響し、回し始めこそ力が必要だが、後は適度な抵抗感でスムーズに挽くことができるという。鉄製品が源流のプジョー製は、独自の切削加工技術を生かした二重らせん構造の刃を採用しており、耐久性に優れる。
これに対し、安価な製品の刃は、回している間、引っかかり感があり、切れ味もすぐに低下するとのことだ。
プジョー製ペッパーミルは東京・浅草の商店街「かっぱ橋道具街」(東京都台東区)にあるキッチン用品専門店「キッチンワールドTDI」(東京都台東区)でも扱っている。藤崎義人店長は「プジョー製は高価だが、品質は間違いない。料理人などプロユーザーが購入するケースが多い」と説明する。
プジョー調べでは、世界の有名シェフの6割以上が同社製ペッパーミルを使用しているといい、文字通り、美食の国を象徴するブランドとしての地位を確立している。ペッパーミルはプジョーを代表する製品として定着し、1989年にはペッパーミル部門が分離独立した。
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