西武鉄道が紙の「遅延証明書」について、駅での配布を3月24日までに廃止した。電子化し、今後は公式Webサイトや自社アプリで提供する。ペーパーレス化による環境負荷の低減や、駅窓口付近に発生する待機列の解消などが主な狙い。同社によると、首都圏(1都3県)の主要私鉄では初めての取り組みだという。
同社では、これまで鉄道ダイヤに遅延が生じた際、各駅で名刺サイズの遅延証明書を利用者に配布していた。完全電子化を受けて、Twitterなどネット上の反応を見ると「うちの会社は紙の遅延証明書しか受け付けてくれない」「学校でスマホの持ち込みが禁止されているし、試験会場では紙での提出が必須」などの声が散見される。
同社広報は「出社後、オフィス内のコピー機などを使い、ご自身で印刷してほしい」と説明。「アルバイトの方や大学生の方は自宅にプリンターがない可能性もある。その際は駅係員に相談してもらえれば、駅で印刷するなど柔軟に対応したい」との方針も併せて示している。
同社は22年12月に、遅延証明書の完全電子化を打ち出していた。西武鉄道の取り組みが、他の主要私鉄や、JR・東京メトロを含めた鉄道事業者にも広がるか注目を集めそうだ。
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