米国で、医療ビジネスに大きなビジネスモデルの変革の波が訪れています。
前回の記事では、アマゾンやウォルマートといった巨大な資本を持ったリテール大手が医療分野に次々と参入している流れについて紹介しました。
今回は、同じく米国の医療分野で大きな飛躍を遂げているD2Cのバーチャルヘルスケア企業であるヒムス&ハーズ・ヘルス社(以下、hims)のアプローチについて深堀りすることで、米国の遠隔医療やヘルスケアマーケティングのトレンドを解説したいと思います。
himsは2017年にサンフランシスコで創業した、遠隔診療と処方箋を消費者へ直接提供するD2Cモデルを組み合わせた新しい形のヘルスケアカンパニーです。主にセクシャルヘルス、メンタルヘルス、スキンケアや脱毛薬など、通院したり相談したりするのに勇気がいる分野を中心に取り扱うことで「治療を受けることに対するスティグマ(偏見)をなくす」ことを目的としています。
同社は21年1月21日に特別買収目的会社(SPAC)のオークツリー・アクイジションとの合併を通じて上場を果たし、上場時の企業価値は16億ドル(約2170億円)もの評価を受けました。
そして、最新の決算では、21年の2億7190万ドル(約369億円)に対し、22年にほぼ倍増に匹敵する5億2690万ドル(約715億円)という記録的な収益の伸びを報告したことで株価が急上昇し、あらためて注目を集めているのです。
給与と労働時間、どちらを優先? 日立とパナソニックの「週休3日」は全く違う
DXとは「すっ飛ばす」こと DXが進まない企業に欠けている視点
「残業しない」「キャリアアップを望まない」社員が増加、人事制度を作り変えるべきでしょうか?
定年再雇用「60歳以降、1年ごとに1割給与を減らす」はOKですか?
崩壊寸前だったVoicy 離職率67%→9%に立て直した人事責任者が語る“人事の本質”Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング