さて、ではe-FUELを含むカーボンニュートラル燃料はどんなものかといえば、既にコスト的に実用化しているのはブラジルですっかり当たり前の存在になっているバイオエタノールだけだ。世界中のほとんどの自動車メーカーがバイオエタノールとガソリンのどちらでも走れるクルマをリリース済みであり、現地ではその日の価格によってどちらを使うか決めているくらいカジュアルになっている。
それ以外のものに関しては、全てまだ実験中。ただし、技術はいつどこでどんな形で花開くかは分からないので、どれもやっていくし、そういう総力戦で戦わなければ50年のカーボンニュートラルは成し遂げられない。
今回はトヨタ自身の説明によるトヨタの事業戦略を紹介し、それに筆者が補助線を入れる形で記事を進めてきた。計画はあくまでも計画である。本当に計画通りの未来が来るのか来ないのか、われわれは刮目して待とうではないか。
1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。
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