企業から内定連絡を受けた場合、「入社しなければいけない」と考える学生は減っている──文化放送キャリアパートナーズ(東京都港区)が実施した調査で、こんな結果が出た。
2024年卒業予定の学生を対象に、「内定連絡を企業から受けた場合、どのくらいの意志を持つべきだと思うか」を尋ねた。その結果、「必ず入社しなければいけない(100%入社するつもり)」と答えた人は 42.9%(前回比−6.0ポイント)、「可能な限り入社しなければいけない(70〜80%程度入社するつもり)」と答えた人は9.4%(同−2.0ポイント)と、過半数を占める結果となった。昨年比で8.0ポイント減少した。
また、「断る可能性も視野に入れて承諾できればいい(40〜50%程度入社するつもり)」と答えた人は37.3%(同+4.8ポイント)、「とりあえず承諾しておけばいい(20〜30%程度入社するつもり)」は10.3%(同+3.1ポイント)おり、内定承諾連絡の「拘束力はない」という認識は半数に迫る結果となった。
内定承諾連絡の「拘束力はない」と考える学生からは、「企業を選ぶ権利が学生にはあるため」「将来のことに関わるので納得できるまで就職活動をしてもいいと思う」といった声があった。
次に「内定承諾書を企業に提出する際、どのくらいの意志を持つべきか」について聞いたところ、最も多かったのは「可能な限り入社しなければいけない」で43.8%(同−6.1ポイント)だった。
一方で、「断る可能性も視野に入れて提出できればいい」が33.9%(同+10.0ポイント)、「とりあえず提出できればいい」と答えた人は6.0%(同+1.5ポイント)おり、合わせて昨年比で11.5ポイントアップしている。
「断る可能性も視野に入れて承諾できればいい」「とりあえず承諾しておけばいい」と回答した人からは、「法的拘束力はないからとりあえず提出して内定を保持すべき」「何社も受けるため断ることは普通だと思う」といった声が寄せられた。
最後に「就職先として大手企業にこだわるか」を聞くと、最も多かったのは「できれば大手企業に就職したい」で45.5%(同+3.0ポイント)。次いで「企業規模は気にしない」 33.5%(同−9.5ポイント)、「大手企業しか考えていない」15.0%(同+5.7ポイント)となった。
「大手がいい」と回答した学生からは、「せっかくの新卒カードなので大手に行っておきたい。中小やベンチャーは中途でも入りやすいから」「安定性、将来性、福利厚生が充実していることが多い」といった意見があった。
今回の調査は、24年春に就職希望の「ブンナビ」会員大学生・大学院生233人を対象に、インターネットで実施した。調査期間は、3月1〜12日。
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