そもそも林氏がタイコスメに注目したのは、日本の化粧品とは異なるパッケージのかわいさや発色の良さ、独特の香りに魅了されたためだ。欧米のトレンドが混ざったようなメイクカテゴリーであり、ユニークに感じたという。
とはいえ、日本人はあまり香りが強いものを好まない傾向がある。香りが特徴的なボディローションなどよりも、「とりあえず試してみよう」と受け入れられやすいメイクアイテムから上陸させたところ、ヒットにつながった。手応えをつかみ、22年にはタイ企業と日本機能性コスメ研究所でタッグを組み、タイ×日本の共同開発商品の発売にも踏み切った。
なかでもタイ企業と共同で立ち上げたブランド「 frunflynn(フルンフリン)」から、22年12月に発売した「frunflynn シャインユー グロウティント」(全6色/1320円)は、発売から1日で4色が欠品になるほどの反響だった。
SNSで「タイ版のリップモンスター」と投稿されたことも、ヒットにつながったとか。「ケイト リップモンスター」はコロナ禍で「色が落ちない」として支持を集め、約4カ月で累計出荷数100万本を突破した大ヒット商品だ。
「本格的にオフラインでタイコスメを発売したのが、21年からです。ドン・キホーテやロフトといったバラエティショップのほか、全国のドラッグストアなどに商品を配荷するようになりました。
オンラインよりマス向けになるので、さらに機能性を重視して日本のトレンドに合わせたものをつくろうと考え、商品を開発しました。タイ企業のノウハウをベースに当社が商品のプロデュースを行い、色みやツヤ感、パッケージなど日本でウケるように改良して、ヒットにつながりました」
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