“香川県行き”なのに ジャンボフェリーあおいに「うどん禁止?」マークがある理由宮武和多哉の「乗りもの」から読み解く(3/3 ページ)

» 2023年05月31日 08時00分 公開
[宮武和多哉ITmedia]
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オリジナリティーあふれる「ジャンボフェリーのうどん」

 新造船「あおい」はうどんメニューにもこだわる。

 船内売店で出されているのは、スライスしたレモンを乗せて浸しながら食べる「さぬきレモンうどん」「冷やしレモンキーマうどん」、小豆島・金両しょうゆの揚げ煎餅が入りの「島うどん」など。うどん県・香川県でもそう見かけない、個性あふれるメニューがそろっている。しかし、実際の売れ筋はシンプルな「かけうどん」「かやくうどん」だそうだ。

うどん ジャンボフェリー売店のうどん
うどん 「さぬきレモンうどん」

 なお、これらのうどんメニューも、船内売店のメンバーが話し合って考案したとのこと。また「讃岐レモンうどん」などに使うレモンは、香川県三豊市産の曽保(そほ)レモンを使用している。発売当時は「弊社社長が栽培」というPOPを掲げ、ジャンボフェリーの山神正義社長が自ら栽培したレモンを使用していたとのこと。社長・社員を問わずグループ総出で、ワクワクできる新造船を作り上げた様子がうかがえる。

うどん うどん優先席。「さぬきレモンうどん」のレモンを社長が育てている旨の記載がある

 移動手段としてコスパ・使い勝手が良いジャンボフェリーを、四国への出張・旅行で使ってみるのはいかがだろうか。取りあえず「うどん禁止」ではないことは確かなので、オリジナリティーあふれるうどんを、専用の飲食スペースで味わってみるのも良いだろう。

宮武和多哉

バス・鉄道・クルマ・駅そば・高速道路・都市計画・MaaSなど、「動いて乗れるモノ、ヒトが動く場所」を多岐にわたって追うライター。幅広く各種記事を執筆中。政令指定都市20市・中核市62市の“朝渋滞・ラッシュアワー”体験など、現地に足を運んで体験してから書く。3世代・8人家族で、高齢化とともに生じる交通問題・介護に現在進行形で対処中。

また「駅弁・郷土料理の再現料理人」として指原莉乃さん・高島政宏さんなどと共演したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅(既刊2巻・イカロス出版)など。23年夏には新しい著書を出版予定。

 noteでは過去の執筆記事をまとめている。


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