2022年度下半期中途採用 「充足している」企業は何割?(1/2 ページ)

» 2023年05月31日 19時45分 公開
[サトウナナミITmedia]

 リクルート(東京都千代田区)は、2022年度下半期(22年10月〜23年3月)の中途採用動向調査を実施した。その結果、中途採用が充足している企業(計画に対して100%以上採用できた企業)は20.6%だった。

photo 2022年度下半期(22年10月〜23年3月)の中途採用動向調査(写真はイメージ、提供:写真AC)
photo 中途採用計画の状況、中途採用充足状況(リクルート調べ)

 22年度下半期に中途採用計画があった企業は94.7%だった。そのうち、中途採用の採用未充足企業(計画に対して採用が100%未満となった企業)は79.4%に上った。また、中途採用充足率が50%に満たなかった企業は46.0%だった。

photo <業界別>中途採用計画の状況、中途採用充足状況(リクルート調べ)
photo <従業員規模別>中途採用計画の状況、中途採用充足状況(リクルート調べ)

 業界別に見ると、中途採用充足率について「100%以上」の割合が低い業界は、「インターネット業界」(17.1%)、「電気・電子・機械業界」(17.9%)、「IT通信業界」(18.3%)、「コンサルティング業界」(19.5%)となった。一方で、「100%以上」の割合が高い業界は、「物流・運輸業界」(27.1%)、「金融業界」(26.0%)、「消費財業界・総合商社」(24.7%)、「公共インフラ・官公庁」(23.3%)だった。

 中途採用充足率が「50%未満」の割合が高い企業は「建設・不動産業界」(51.8%)、「電気・電子・機械業界」(50.8%)だった。従業員規模別では、中途採用充足率「100%以上」の割合は規模にかかわらずおおよそ同水準となった。一方で、「50%未満」の割合は従業員規模が小さいほど高い傾向が見られた。

photo 中途採用充足状況の経年比較、未充足企業の割合の推移(リクルート調べ)

 中途採用充足状況について直近の過去4四半期分のデータをまとめたところ、採用未充足企業の割合は80%前後の高水準で推移していた。構造的な人材不足が続いていることがうかがえる。

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