消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
転職活動をしている人が不安に思っていることや、企業側に明らかにしてほしいと考えているものは何か。リクルート(東京都千代田区)が行った、転職者を対象にした調査で明らかになった。
転職活動者が不安に感じていることの1位は「希望する年収を得られる仕事が見つかるか」で、20.6%が回答した。年代別に見ると、回答率が最も高いのは30代で、21.9%が回答した。2位以下は「転職したいと思える仕事が見つかるか」(20.0%)、「職場の上司または同僚と合う仕事が見つかるか」(13.8%)が続いた。
その他、20〜30代では「勤務場所や勤務時間など、希望の勤務条件で働ける仕事が見つかるか」、40〜50代では「年齢によって不利になるのではないか」の回答率が、他年代と比較して5ポイント以上高かった。
転職活動において、企業に提示してほしいことを聞いた。1位は「募集している職場の具体的な仕事内容やミッション」で、全体のうち21.5%が回答した。特に50代の回答率が高く、全項目・全年代の中で唯一3割を超えて32.7%が回答した。
全体2位は「勤務時間や休日休暇、リモートワーク実施率などの働き方に関する詳しい情報」で、特に20代の回答率が高かった。全体の回答率が14.1%に対して、20代の回答率は23.5%だった。年代が上がるごとに回答率が減少し、40〜50代ではそれぞれ10%を切った。
同社のHR統括編集長である藤井薫氏は、「『企業が働く個人を選ぶ』から、『働く個人に企業が選ばれる』時代に転換している今。働く個人の『不安と希望に、具体で提示する』ことこそ、選ばれる企業の条件となるでしょう」とコメントしている。
調査は2022年12月13〜14日、転職活動中の1040人を対象に、インターネットで実施した。
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