社長の平均年齢は？ また過去最高を更新：引退の年齢は

[季原ゆう，ITmedia]

　帝国データバンク（東京都港区）は、全国の「社長年齢」についての調査結果を発表した。

社長の平均年齢（出所：プレスリリース、以下同）

　2022年時点での社長の平均年齢は60.4歳となり、21年から0.1歳上回る結果となった。1990年から32年連続での上昇で、過去最高を更新した。また、22年に社長が交代した割合は3.82％、10年以降は3％台前後で推移する形となった。

　社長が引退する平均年齢は68.8歳で、70歳に迫る高水準となった。

社長の年代別構成比

　社長の年代別構成比（22年時点）を見ると、「50歳以上」が80.2％と全体の8割を占めていることが分かった。17年から比較すると3.0ポイントの上昇。一方「40歳未満」は3.3％にとどまり、17年からは0.9ポイントの減少だった。

社長の平均年齢・年代別構成比

　業種別に社長の平均年齢を見ると、最も高いのは「不動産」で62.5歳、80歳以上の割合が9.5％にのぼった。平均年齢が最も低かったのは「サービス」で、58.9歳だった。

都道府県別　社長の平均年齢

　都道府県別で見ると、社長の平均年齢が最も高かったのは「秋田県」（62.4歳）、次いで「岩手県」（62.3歳）、「青森県」「高知県」（いずれも62.1歳）と続いた。東北地方は6県すべてで60歳を上回り、上位3県を独占する形となった。

　逆に、平均年齢が最も低かったのは「三重県」（59.1歳）だった。帝国データバンクによると、「三重県は22年時点の後継者不足率が29.4％と唯一の20％台であり、全国で最も低く、事業継承が進んでいることが考えられる」とした。また、社長平均年齢が21年から低下した地域は一つもなく、社長の高齢化が進行している現状が明らかとなった。

売上高別　社長の平均年齢

　売上高別に社長の平均年齢を見ると、「1億円未満」が61.8歳で最も高くなった。次いで「500億円以上」（60.7歳）となり、50歳以上が9割超を占めた。