ミスドの絶対王者「ポン・デ・リング」 なぜ8つの玉が連なっているのか?経済の「雑学」(1/2 ページ)

» 2023年07月08日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 ミスタードーナツの人気商品「ポン・デ・リング」は2003年1月に誕生して以来、ずっと販売数量1位だ。発売アイテム数は236アイテムで、累計販売数は35億個だという(23年5月末時点)。

20年間、販売数量トップの「ポン・デ・リング」(出所:ミスタードーナツ公式Webサイト)

 まさに“絶対王者”ともいえるポン・デ・リングだが、なぜ通常のリング型ではなく8つの玉が連なっているのだろうか。ミスドを運営するダスキンが6月に開催したポン・デ・リングの新商品発表会で、開発の経緯を説明した。

期間限定で販売する白いポン・デ・リング
白いポン・デ・カスターアーモンド(期間限定販売)
白いポン・デ・みたらし(期間限定販売)
白いポン・デ・白あん(期間限定販売)

ポン・デ・リング開発の背景

 ポン・デ・リングが誕生する前、ミスドの売れ筋は1970年代の創業時から販売されてきたドーナツが中心だった。新しいドーナツは期間限定で投入することが多かったこともあり、新しい柱となるような商品の開発を決めたという。

 どのようなドーナツをつくるのか検討するため、同社は当時人気があった商品を分析した。

 エンゼルクリームやハニーディップは「しっとり食感」だ。ふんわりと柔らかい食感で、豊かな発酵風味が特徴。イースト菌の発酵力で膨らむドーナツだ。

 オールドファッションやチョコファッションは「サクサク食感」。サックリした食感で歯ごたえがあり、満足感も得られる。ベーキングパウダーのガスで膨らむドーナツとなっている。

 フレンチクルーラーやエンゼルフレンチは「ふんわり食感」が支持されていた。卵の気泡力とでんぷんで膨らみ、ふんわりとした食感がある。卵を特に多く使用しており、口当たりの良さが特徴だ。

 同社はグループインタビューの結果なども踏まえ、新しい食感のドーナツが求められていると分析した。

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