セブン「レジ袋風」エコバッグのヒットは必然だった!? 有料化から3年、新たなビジネスチャンスを探る消費者も変化(2/6 ページ)

» 2023年07月28日 05時00分 公開
[岩崎剛幸ITmedia]

海外スーパーのエコバッグはお土産に最適

 筆者は大のエコバッグ好きです。海外に仕事で行くと、現地のスーパーマーケットや百貨店、専門店などを視察することも多いのですが、それぞれの店で必ず購入するアイテムがエコバッグです。なぜなら、エコバッグはお土産で一番喜ばれるからです。

 かさばらなくて、軽くて、しかも安いエコバッグが海外には豊富にあります。海外のスーパーは日本と違い、レジ袋にプラスチック製の袋を使う店は少なくなりつつあります。基本的に客はマイバッグか店の用意している紙袋に商品を入れます。ですから、各店ではオリジナルのエコバッグを複数アイテム用意しているのです。

 海外・国内のスーパーで人気のエコバッグを次の表にまとめました。エコバッグには10ドルを超えるような物もありますが、1ドル以下でデザインセンス抜群と評判の米トレーダージョーズのエコバッグがあります。トレーダージョーズはPBのオーガニックフードの品ぞろえも評価が高いのですが、日本ではエコバッグの店として有名です。なぜなら一番安い0.99ドルのエコバッグのデザインが、エリアや季節によって違うからです。それがまたおしゃれだと人気になり、ある並行輸入サイトでは3種類セットで8000円というケースもあります。それだけ日本では人気があるエコバッグなのです。

 私は過去、海外の200店舗以上でエコバッグを購入してきましたが、中でも人気の高かった(お土産で喜ばれた)アイテムと日本の代表的なエコバッグをまとめてみました。

 やはり人気のエコバッグはデザイン性が高く、普段持ち歩いても生活感がにじみ出ないところが共通しています。それでいて耐久性があり、持ち歩きやすく、エコでサステナブルであるという本来の商品特性もあります。しかしそれ以上に、やはり持っていて恥ずかしくないというのが大きいのではないでしょうか。

 スーパーで買い物をした帰り道にママ友やパパ友に会っても、エコバッグに入れておけば安心。これがレジ袋では何となく商品が透けて見えるので「牛乳を買ったな」とか、カレー粉が見えて「今日はカレーをつくるんだな」と分かってしまいます。いかにも「今日の晩御飯の食材を買ってきました」という感じが伝わって、なんとなく恥ずかしいわけです。それをなくしてくれる存在がエコバッグです。奇しくもレジ袋有料化によって、買い物時のショッピングスタイルがスマートに変化したのです。

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