こうした行動変容によって、レジ袋の使用量が大幅に減っているというデータもありました。
レジ袋の使用量がどれだけ減っているかについて、正確に分かるデータはないようです。ただ、レジ袋向けに出荷された高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムがどれだけ増減したかというデータである程度の推計ができます。
HDPEフィルムは、レジ袋やごみ袋などに使用される原料です。日本ポリオレフィンフィルム工業組合(東京都中央区)がまとめた22年のHDPEフィルムの出荷量は12万1702トンと、19年に比べ3割弱ほど減少しています。出荷量減少の主因はレジ袋向けです。20年7月にレジ袋の有料義務化が始まってから、レジ袋向けは大きく落ち込み、22年が3万6079トンと19年比で5割強減っています。国内のレジ袋流通量は年間10万〜15万トン程度と推計されています。有料化以降、輸入量も減少しているそうです(出所:日本経済新聞23年6月14日付「レジ袋原料 出荷3割減 有料義務化3年」)
レジ袋そのものは世の中からなくならないものの、その存在意義は今後も薄れていくと予想されます。確かにレジ袋はあれば便利ですが、なければないでなんとかなります。一度は使いますが、そのあとは確実にどこかで捨てられる運命にあります。持ち歩くのには、軽くて丈夫で便利だからです。
だからこそ、そのままどこかに捨ててしまうような人もでてきます。結果的にはそれが海のごみになってしまう。それを繰り返しているから、レジ袋はなくしていこうという流れになっているわけです。
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