ファミマで最も売れている弁当はがっつり系!? 取材で見えてきた「勝利の方程式」：経済の「雑学」（2/2 ページ）

[昆清徳，ITmedia]

期間限定の増量が好調

　ファミマでは6月20日から、3色そぼろ＆チキン南蛮弁当の肉量を期間限定でボリュームアップするキャンペーンを実施した（価格は据え置き、現在は終了）。増量後の総カロリーは1000キロカロリーを超えており「肉をがっつり食べたい」というニーズに訴求している。増量前の商品と比べて売り上げが約2倍（前週同曜日対比）になることもあり、全体的に好調だった。

　なぜ、このタイミングで増量キャンペーンを実施したのか。ファミマによると、コンビニの売り上げの最盛期となる盛夏期のタイミングであること、昨年の定番商品の弁当増量の売り上げが好調だったことが背景にあるという。また、弁当はコンビニの中食でも主力となるので、買いやすい価格帯の販売構成比が高いことから、一番の売れ筋の弁当を選んだという。

　ファミマでは7月11日から「こだわりから揚げ弁当」（568円）を期間限定でから揚げ1個増量するキャンペーンを実施している（値段は据え置き、実施期間は2週間程度）。取材をした7月19日時点では、こちらの弁当の売れ行きも好調だという。

通常の「こだわりから揚げ弁当」（568円）

期間限定で増量「こだわりから揚げ弁当」

期間限定で増量「こだわりから揚げ弁当」

　同社では、創立40周年を記念した40％増量キャンペーンを21年に実施。その後も、継続的に増量キャンペーンをしかけている。物価高だからこそ、価格はそのままで増量した商品が支持されやすい傾向が見えてきた。

　コンビニ各社にとって、弁当やおにぎりは来店動機につながり、購買点数を増やすフックになる。弁当のついでにドリンクなどを購入することが多いからだ。コンビニ業界では弁当分野で激しい競争が繰り広げられているが、ファミマの3色そぼろ＆チキン南蛮弁当はどこまで支持され続けるか。

2021年の40％増量キャンペーン

2022年の40％増量キャンペーン