溜池山王駅構内に「完全無人書店」が登場、特徴は？：ほんたす ためいけ

[コネムラメグミ，ITmedia]

　書籍・雑誌の取次販売を行う日本出版販売（東京都千代田区）と総合ディスプレイ業の丹青社（東京都港区）は連携し、完全無人書店「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」をオープンする。2023年秋から東京メトロ溜池山王駅構内に出店する予定だ。全国的に書店数が減少している中、持続可能な事業モデルの実現を目指す。

日本出版販売は丹青社と連携し、完全無人書店「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」をオープンする（出所：プレスリリース、以下同）

　ブランドコンセプトは「日常に本の楽しみを！フラっと、サクっと旬を手に」。街の本屋が持つ入りやすさと親しみやすいデザイン空間を再現した。

　また「1分でトレンドがわかる無人本屋」「ニュースアプリのホーム画面のような空間」をテーマに、本との出会いを楽しめるような商品陳列とその土地特有の「今気になる・今ほしい」に特化した品ぞろえを工夫する。

ブランド名は「ほんたす」

　無人でも安心して利用できるよう、遠隔接客システムなどテクノロジーを活用するという。23年秋に溜池山王駅構内に1号店をオープンし、実証実験を通してモデルの確立に取り組む。

　無人書店の運営を始めるにあたって、日本出版販売は「駅ナカ・駅前立地の書店は特に人件費と賃料によって経営が圧迫され、その結果閉店となってしまう。人々の生活動線上から本とのリアルなタッチポイントがなくなり、ニーズを満たすことができなくなくなったり、読書習慣が失われてしまったりすることにもつながる」とコメント。

　さらに「人件費の高騰や後継者不足などの書店が抱える課題に対するソリューションの一つとして、書店経営の持続性向上に貢献したい」と話した。