この記事は、Yahoo!ニュース個人に8月6日に掲載された「任天堂の決算で「ゼルダの伝説」の影響はどのくらい大きい? 映画マリオは?」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
任天堂の2023年度の第1四半期連結決算(4〜6月)が発表されました。家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の発売から7年目に突入して、売り上げのピークは過ぎているにもかかわらず、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(5月発売)が1851万本を出荷する大ヒットを飛ばしました。そのため、メディアは「さすが任天堂」というトーンのニュースで一色になりました。
一方で、数字があまりにも大きすぎて、「実は……よく分からない」という人もいるかもしれません。同時に、世界で大ヒットしたアニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』への言及は控えめです。なぜでしょうか。
任天堂の第1四半期の売上高は約4613億円でした。……といっても「この金額自体、良く分からないんだよね」と言う人もいるでしょう。
しかし比較対象があると、断然分かりやすくなります。最近の任天堂の四半期決算で見ると、すごさは一目瞭然(りょうぜん)です。効率的な利益の稼ぎ方を意味する「営業利益率」を見ると、何と40%を超えています。
今回の決算で、好調の原動力になっているのは、言うまでもなく『ゼルダの伝説』の出荷数1851万本です。
そこで分かりやすくするため、金額ベースに置き換えます。ソフトの価格を7900円にして計算すると約1460億円。ニンテンドースイッチ本体(3種類)の売り上げを上回ります。あくまで単純計算の話ですが、任天堂の売上高の3割を占めることになります。
実際にソフトを買うときは、オンラインサービスのチケットなどを活用して割安にすませるパターンもあるでしょうが、巨額の売上高である事実は動かないのです。
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