筆者の経験上、改革には4つのステージがあり、そのステージによく見られる落とし穴と壁があると考えています。
第1のステージは「会社や組織の本気を示すステージ」です。できれば関係者の自分ごと化もできれば望ましいです。これはコッターの8つのアクセラレータに当てはめると、1〜3に該当しますが、実際の場面では修正を加えています。
第2のステージは「はじめの一歩と変化の機運づくりのステージ」です。8つのアクセラレータに当てはめると、4と5に該当しますが、実際の場面でのバリエーションがいくつかあります。
第3のステージは「アタリマエ行動への進化のステージ」と置いています。アクセラレータでは、6と7に該当します。
第4のステージは「仕組みへの組み込み、新しい文化に基づく新たな変化のステージ」です。コッターの8つのアクセラレータでは最後の8にあたります。
とはいえ、コッターも述べているように組織変革は1から8へ順番にカチカチと進めていくものではなく、もっと有機的なものです。そういう意味では、第1から第3のステージで述べたことを再び参考するステージとも言えます。
組織改革における成功は、改革が第4のステージに到達して、新たな行動様式が組織に根付くことです。また、組織風土を変えることも志向している場合には、それらの新たな行動様式や日常のさまざまな場面を通じて「風土が目指す方向に変わった」と多くの方が実感できるようになることも成功と呼ぶでしょう。
さらに欲張って言えば、第1のステージから第4のステージを経験することで「自社、自組織、自分を変えていく力」が組織に蓄積されれば理想的です。そうすれば、他の領域、課題、テーマに直面しても、変化し続けられる会社・組織になれるかもしれません。
今回はまず、組織改革の4つのステージについて紹介しました。次回以降、ステージごとに陥りがちな状況、どのようなことに気を付けて、何をしていったらよいか――など、クライアントや講演の参加者によく質問を受ける内容を取り上げながら、より実践的な内容を解説していきます。
日本で「週休3日」は当たり前になるのか 導入企業が語る現在地
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