セブン‐イレブン・ジャパンが、環境に配慮した容器(お弁当、麺類、総菜など)を全国の店舗に導入している。石油由来のインクや着色を減らすことで、容器の製造工程などで排出されるCO2の削減を狙っている。これまでは「美味しそうだ」と利用客に思ってもらうために着色した容器を使っていたのだが、売り上げに影響はなかったのだろうか? 同社の担当者に聞いた。
新容器は、白色もしくは半透明でリサイクルしやすくなっている。例えば「ざるそば」の容器は従来は黒い色の容器を使用していたが、現在は透明になった。弁当も、着色剤を削減することで白くなっている。容器を変更したのは、弁当、麺類、総菜など約60アイテムだ。
全国の店舗で新容器を導入することで、削減できるCO2排出量は約800トンになる見込み。同社は環境負荷低減の取り組みとして、チルド弁当の本体容器を紙化したり、サンドイッチのパッケージの一部に紙素材を採用したりしているが、その一環となる施策だ。
そもそも、セブンはどうして着色した容器を使用していたのか。担当者は「器やお皿にこだわることで、料理のおいしさを見た目から引き立てます。外食の際に提供されるお皿をイメージして、メニューに合わせた容器を使用してきました。例えば、パスタは木の器に入ったような見た目にできるよう、木目調のようなプリントが入ったものを使用してきました」と振り返る。
同社は2022年12月から北海道内のセブン店舗で新容器を先行導入。販売額が変更前と変わらず推移したことから、23年5月下旬より全国拡大を決めた。容器に着色をしなくても影響が出なかった理由について、担当者は「環境配慮の取り組みであることを、店頭ポスターを掲示してお知らせしており、お客さまのご理解をいただけた結果かと思います」と話す。
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