この記事は、『得する説明 損する説明 できる人の話し方、その見逃せない法則』(伊藤 祐著、SBクリエイティブ)に掲載された内容「別の言い方をすると」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
分かりづらい表現をしてしまった後のリカバリーや、相手からの質問を肯定しつつさらに理解度を増してもらうために使われるのが、この「換言」です。相手があんまり納得していなかったり、不安そうな顔をしていたりする際に使うと効果てきめんです。
私自身、お客さまと話しているときによく使います。私の会社は透明で目立ちにくく、安全に歯並びをきれいにできるマウスピース矯正サービスを提供しているのですが、サービス説明の際に「マウスピースはいつつけるのですか? 夜だけでしょうか?」という質問をよくいただきます。その返しに私はよく換言を使います。
「ご質問ありがとうございます! マウスピースの必要装着時間は約20時間でして、別の言い方をすると“食事および歯磨きの時間以外は装着する”という形になります。最初はもちろん違和感がありますが、慣れると自分の身体の一部のようになじみますのでご心配なく!」
もし換言を使わずに真っすぐ説明しようとすると、ちょっとややこしくなります。
「夜だけではなく、昼もつけていただく必要があります。矯正をスムーズに進めるための必要装着時間は20時間なので、就寝時だけでは足りず、昼も基本的にはずっとつけていただいています」
換言せず「必要装着時間は20時間」という説明に終始してしまった場合、お客さまは「じゃあいつ外せるの?」と思い、さらに質問と回答のラリーが続いてしまい、お客さんのストレスもたまってしまいます。一発でスムーズにディスカッションを終えるためにも、換言は非常に有効です。
換言は、分かりやすさに加えて「ネガティブをポジティブに変換する」という効果もあります。先の例を続けると、「えー、そんなにつけないといけないの!? 大変だ」という反応をされることもあります。
そういうときに、「確かに食事と歯磨き以外ずっとつけているというのは大変ですよね」と一度同意をしておきつつ、「ただ、別の言い方をすると、間食が減ったり清涼飲料を飲まないようになったりするので、ダイエットや健康にもいいんですよ」という形にポジティブ変換することができます。
ネガティブな方向に議論が向かいそうなとき、換言を使うことで一気にポジティブな話に持っていくことができるというのも素晴らしいポイントです。
「相手が少し不安そう、よく分かってなさそうな顔をしているとき」「話が変にネガティブな方向に向かってしまいそうなとき」は、ぜひ「別の言い方をすると」から始めて一気に説得力をアップさせちゃいましょう。
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