ガソリン価格が高い! 税金の代わりに“財源”を確保する方法とは高根英幸 「クルマのミライ」(3/5 ページ)

» 2023年09月15日 08時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

慣れによる麻痺(まひ)とストレスの吐口が運転へ

 運転免許を取得したばかりのころ、多くのドライバーは運転することに緊張し、交通ルールを守って慎重に走行している。それが慣れてくるとともに緊張感が薄れて、気軽に楽しく運転できるようになっていく。と同時に、運転操作や安全確認がおろそかになり、自己流の運転へと崩れていく。

 法令順守の意識が低下するのは、交通ルールを守っていても目で見えるようなメリットがないからだろう。そもそも交通ルールを守ることが自分の身や他人の安全を守ることを忘れてしまっている時点で、想像力が働かない思考回路になっているのだ。

高齢ドライバーの運転ミスによる交通事故は、報道により注目を集めているが、その原因を考えれば割合の高さではなく、減らすべき理由が見えてくる。運転への責任感を感じさせるためにも反則金制度による取り締まりを強化することが対策となる

 信号を守るがほう損、捕まらなければいいという安直な考えのドライバーが存在することをドライブレコーダーが証明してしまったわけだ。交通ルールやマナーを自分の都合のいいように解釈して、適当な運転で走ることがスムーズで上手な運転だと勘違いしているドライバーを見かけることも珍しくない。

 そんなドライバー同士が遭遇すれば交通事故は起きる。交通事故死亡者はピーク時(1970年)に比べて5分の1以下へと大幅に減少したが、交通事故自体の発生件数はせいぜい半減にとどまっているのは、クルマの安全性向上が寄与している部分が大きく、ドライバーの貢献度は低い。

 であれば法を犯すデメリットを明確にすることで、法令順守の気持ちを沸き起こさせる、もしくは収益性を高めてガソリン税の代わりにすることで、ガソリン税を撤廃させるのである。それには反則金制度を利用することだ。

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