女性の副業経験者は、月にどれくらい稼いでいるのか

» 2023年09月29日 14時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

 厚生労働省によると、2021年の女性の労働力は53.3%と、男性の71.4%には追いついていない。ライフイベントがキャリアに影響しやすいと考えられる女性は、物価高や賃上げの少ない状況下において、副業に対してどのような意識を持っているのか。働き方に関する調査機関「Job総研」を運営するライボ(東京都渋谷区 )が、社会人女性を対象に「2023年 女性の副業実態調査」を実施した。

photo 2023年 女性の副業実態調査

 年収の平均額は441.7万円、中央値は400万円、最頻値は600万円となった。また、理想の年収については、平均額が616.1万円、中央値は550万円、最頻値は600万円となり、実際の平均年収額に比べて理想額が174.4万円高い結果となった。

 副業については、30.0%が「経験あり」と回答。また、副業に興味があると回答した人のうち、副業をしたいと「とても思う」(34.8%)、「思う」(26.7%)、「どちらかといえば思う」(34.8%)人は合わせて96.3%と過半数を占めた。

photo 副業経験と意欲(ライボ調べ)

 副業経験者が副業を始めたきっかけは「本業から得る収入への不安」が54.4%で最多に。以降は「本業にやりがいを感じづらかった」(21.5%)、「将来への漠然とした不安」(20.3%)と続いた。

 一方で、副業をしていない人の理由については「本業が忙しい」が最も多く、44.0%に上った。2位以降は「会社の規定で禁止されている」(29.3%)、「プライベートが忙しい」(28.3%)と続いた。

photo 副業を始めたきっかけとやらない理由(ライボ調べ)

 副業の目的は、80.0%が「収入源の確保」と回答した。その他「キャリア形成・スキルアップ」(30.2%)、「自己実現の追求(仕事へのやりがい)」(26.0%)が上位にランクインした。

 女性が副業に求める条件は、どのようなものなのか。最も多い回答は「柔軟な働き方ができるか」で、63.4%を占めた。次いで「報酬額が十分か」(47.7%)、「新しいスキルが獲得できるか/視野が広がるか」(39.6%)と続いた。

photo 副業の目的と条件(ライボ調べ)

 副業の年収平均額は180.8万円(月収で15.6万円)、中央値は77.5万円、最頻値は20万円となった。また、理想の年収については、平均額210.6万円(月収で17.6万円)、中央値は100万円、最頻値は100万円と、実際の平均年収額に比べて理想額が29.8万円(月収で2.5万円)高い結果となった。

photo 副業での収入額の理想と現実(ライボ調べ)

 副業の業種について最も多いのは「ネット系(時給型)」で36.7%。次いで「ネット系(成果型)」(32.9%)、「労働系(時給型)」(19.0%)が上位となった。また、副業のみの年収について業種別で見ると、平均額は「専門系」が171.3万円と最も高く、次いで「ネット系(時給型)」が166.5万円、 「労働系(成果型)」が109.3万円となった。

photo 副業の業種・業種別の年収(ライボ調べ)

 調査は9月6〜11日にインターネットで実施。同社の運営するWebサイトの登録者で、現在職を持つ社会人女性263人から回答を得た。

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