びっくりドンキーの常連に支持されているメニューにワンプレートの「ディッシュ」がある。木製の器に、ごはん、ハンバーグ、サラダを盛り付けたもので「レギュラーバーグディッシュ」(150グラムで810円、東京エリアの価格)などがある。
岩崎氏は、びっくりドンキー=ディッシュというイメージが定着しており、「ワンプレートでカジュアルに食べられる」という提案をファンが支持していると指摘する。ディッシュはお子様ランチ的な特徴もあることから、子どもや高齢者でも食べやすく、多くの人が注文しやすいメニューになっている。
びっくりドンキーの特徴として、木製の大きなメニュー表が挙げられる。観音開きで開くタイプとなっており、かなりの重厚感がある。サイズは縦が約65センチ、横が約40センチだ(出所:J-CASTニュース「『びっくりドンキー』巨大メニュー廃止進む タッチパネルに変わり『寂しい』」)。利用客がテーブルに座ってからメニュー表を開いて注文するものを決めるまでのプロセスには独自の“わくわく感”がある。
びっくりドンキーの客単価はランチやディナーで1000円を超える。もともと客単価が高いので、質にこだわった商品をしっかり見せようとすると、特別感を演出するしかけが必要となる。大きなメニュー表はそんな役割を果たしている。
人手不足対策として外食チェーンではタブレットの設置が進んでおり、一部のびっくりドンキー店舗でも同様の動きがある。今後、数が減っていくかもしれないが、大きなメニュー表は同チェーンのブランドイメージ形成に大きく貢献してきたといえる。
びっくりドンキーには、小屋風の外観や内装が特徴の店舗も多い。全体的に木のぬくもりが感じられるようになっており、これまで紹介した大きなメニュー表や、木のプレートとの親和性もある。こうしたあたたかみが店舗の価値を上げ、居心地の良さにつながっている。
以上が岩崎氏の分析だ。
びっくりドンキーは近年、朝食メニューを強化している。提供するメニューの値段は300円台から900円台と幅広い(東京エリアのケース)。通常より小さいサイズのハンバーグメニューや、独自の卵かけごはんを提供している。強みのハンバーグを軸に、新しい挑戦を続けているようだ。
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