「完全没入型テーマパーク」がお台場に誕生、どんなところなの?経済の「雑学」(4/4 ページ)

» 2023年10月10日 09時50分 公開
[小林香織ITmedia]
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日本が誇る、さまざまなブランドともコラボ

 イマーシブ・フォート東京の開業は24年の春となり、濃密なイマーシブ体験に1日中没入できる複合的大規模施設となるという。1日に数千〜1万人、年間で100万人以上の集客を目指す。

ヴィーナスフォートの建物を生かして、新たな施設に生まれ変わる

 本テーマパークは、ハウステンボスや西武ゆうえんちのようにプロデューサーとして関わるのではなく、刀社が事業主となって展開する。

 ヴィーナスフォートの建物を活用して、短期間、かつ初期投資を抑えて新たな施設に生まれ変わらせる。欧州の街並みを再現した既存の建物やコンテキストを最大限に生かしながら、装飾や照明、音響といったソフトを更新して新たな環境をつくり出すそうだ。

数々のテーマパークを成功に導いた刀社の新事業とあり、期待が高まる
子どもから大人までが楽しめる約3万平米のテーマパークとなる

 シニアパートナー マーケティングの田村考氏は、同様のテーマパークを世界中の都市に広げたいと野望を話した。

 「既存の建物を生かした全天候型で集客力が高い大規模エンターテインメント施設は、同様の条件さえそろえば、再現性の高いビジネスモデルだと考えています。劇場やホール、学校や庁舎として使われていた公共の建物など、建築物として魅力的なコンテキストを持ちながら、 その役目を終えた施設は国内外に数多くあります。

 東京での経験を経て、国内だけではなくロンドン、パリ、ニューヨーク、ラスベガス、シンガポールなど、エンターテインメント需要の高い世界中の都市に進出したい」(田村氏)

記者発表会に登壇した森岡毅氏(中央)、津野庄一郎氏(右)、田村考氏

 初期投資額において、森岡氏は名言は避けつつも数十億の規模だと明かした。さらに、日本のブランドとのコラボレーションにも言及した。

 「アトラクションの中には、ブランドの世界観を再現したものもあります。みなさまがよく知るさまざまな日本のブランドとコラボし、その世界に没入することで、より深くブランドの価値を実感してもらえる。国内文化やブランドの発信基地としても、東京にテーマパークを構えることに意義があると考えています」(森岡氏)

 国内外から動員を見込むイマーシブ・フォート東京。まずは年間来場者100万人の突破を目指し、取り組んでいく。その先に見据えるのは、世界中のエンターテインメント都市への横展開だ。アトラクションのストーリーや詳細は未だ謎めいている。続報を待ちたい。

写真提供:刀社

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