新型コロナウイルスが5類に移行したことを受け、国内外に旅行する人が増えている。一方、観光業界の人手不足は深刻で、客単価向上につながるサービスの高付加価値化は避けられない。本特集では、富裕層向けのプランを開発した背景や、売り上げ向上につながる戦略などを紹介していく。
1泊50万円を超える“城泊”体験に、外国人富裕層が多く訪れている。
2021年4月にオープンした長崎県平戸市の「平戸城 CASTLE STAY 懐柔櫓(かいじゅうやぐら) 」(以下、平戸城の城泊)は、かつて倉庫として使われていた平戸城の懐柔櫓を宿泊施設化。1日1組限定、1組66万円(サービス料別・食事別)で提供している。
海に面したロケーションで贅沢(ぜいたく)な城泊ができるほか、宿泊料金には夕食後に貸し切りで天守閣の最上階を利用できる特典も含まれる。また、オプションで武家茶道の体験や海辺での乗馬、国指定重要無形民俗文化財に指定されている平戸神楽の特別鑑賞など、歴史や自然を感じる体験もできる。
オープン直後は国内富裕層の利用がメインだったが、23年以降は外国人富裕層が増え、今では外国人の利用が過半数を占めるという。朝・夕食とオプションの体験を含めると1泊2日、1組で100万円ほどの予算になる城泊には、どんな魅力が詰まっているのか。
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