過去最高の20万人超! 雪がないスキー場に、なぜ「大きなブランコ」を設置したのか水曜日に「へえ」な話(3/5 ページ)

» 2023年10月25日 08時30分 公開
[土肥義則ITmedia]

料金設定をめぐって議論

 『アルプスの少女ハイジ』の世界をリアルに体験できるブランコをつくって、反響はどうだったのか。10月6日に始めたところ、週末のチケットは完売。当初、オペレーションの関係上、1日60人ほどの客を見込んでいたが、想定以上にうまくいったので、いまでは1日100人ほどが楽しんでいるそうだ。

 料金は1人1000円。規模がひとまわり小さい第一弾の料金は500円なので、「まあ、そんなものかな」と思われたかもしれないが、価格設定をめぐって社内でちょっとした議論があった。

地面から10メートルの高さに設置した「白馬ジャイアントスイング」

 まだヤッホー!スウィングがなかったときの話である。大きなブランコを設置することに、賛成の声は多かったが、「いくらにしたらいいのか」といった話はなかなか進まなかった。和田さんは「1回1000円はどうか」と提案したところ、反対の声が相次いだ。「ブランコに乗るだけで、1000円なんてあり得ない」といった意見が多かったのだ。

 ただ、和田さんとしては、しっかりとしたサービスを提供して、お客に楽しんでもらう。ブランコであっても、きちんとお金をもらうべきだと考えていた。しかし、当時ブランコで料金を設定しているケースがほとんどなかった。テーマパークのジェットコースターの価格は参考になるようで、参考にならない。「大きなブランコに乗る。山々の景色を楽しめる」という日本初のサービスだったので相場を算出できなかったが、500円に設定した。

料金は1000円に設定

 そして、第二弾は1000円である。社内から反対の声について「今回はなかった」(和田さん)という。第一弾で予想を上回る成功を収めたこともあって、社内で「1000円が適正でしょ」「規模も大きくなったし、それだけの価値を提供している」といった考えになっているようだ。

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