会議の資料をわざわざ出力 「紙への郷愁」そろそろやめませんかその作業ムダムダ(3/3 ページ)

» 2023年12月30日 09時00分 公開
[元山文菜ITmedia]
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無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(元山文菜/クロスメディア・パブリッシング(インプレス))

 まずは「紙」への郷愁に浸るのはやめませんか。

 紙の文書を電子化する意識を持ってください。従来は紙に印刷していた情報を電子ファイルやデータで保管し利用するようにします。

 会議資料は事前にデータ共有、当日は自身のPCを持ち込んだりプロジェクターに投影させる。現代の会議準備とは、美しく揃った紙と華麗なるホッチキス留めではありません。

 手書きの出勤簿で管理していた出退勤を、スマホやPCからボタンひとつで登録できるのが「勤怠管理システム」です。シフトや有給などの休日休暇、残業の申請・承認、労働時間や残業時間の集計なども含まれるものが一般的です。

 また、紙でやっていた承認や決裁をスマホやPCで実施する「ワークフローシステム」。

 契約書の印刷や袋とじに時間をかけなくても「電子契約システム」があれば電子上で契約を完了することができます。これにより、印紙税のコスト削減はもちろんですが契約締結までにかかる時間が短縮できます。

 契約更新が必要な場合には自動で通知してくれる機能がついているシステムも多いので再契約が漏れることも防いでくれます。

 「名刺管理システム」は手元に溜まっていく紙の名刺をスマホカメラやスキャナーなどで読み込むと文字を自動でデジタルデータ化して保存してくれます。

 また「わざわざ出力」のムダ作業を効率化すると、大量のデータが集められるようになります。

 例えば、名刺情報をデジタルデータ化している企業はそのデータをどのように活用するのかを考えられます。

 営業日報(商談の進み具合、誰と連絡を取り合ったのか、どんな資料を見せたのか)、売上管理(受注金額、売上、利益)、メルマガやDM履歴などのデータを組み合わせながら分析して、最適な商談方法を検討したり、部下の育成につなげることも可能です。

 「紙」からの卒業で日々の仕事を楽にして、新しい仕事の価値を創っていきましょう!


  • 社内会議の資料をわざわざ出力

事前のデータ共有・当日はプロジェクター投影を行う

  • 保存はすべて紙で

デジタルデータにして保存

  • 承認後にさらに押印

承認システムで完結させる

  • 社内稟議書は紙で

業務システムを検討する

この記事は、『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(元山文菜/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。


著者プロフィール:元山文菜

 株式会社リビカル代表取締役。業務コンサルタント。

 大学卒業後、株式会社サクラクレパスに入社。その後、富士通株式会社に転職。2017年に独立し、現在の株式会社リビカルを設立。2021年11月(株)医療デザインラボ代表。医療に特化した業務コンサル会社を設立。障がいや難病女性向けのNPO運営の顔ももつ。

 「多様性×業務改善で、はたらくを楽しむ人を増やしたい」をテーマに、業務や組織構造の再設計を手がける。個人や企業にとっての「価値ある時間の創出」「経営資源の拡大」を支援。これまで、DX推進、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)やRPA導入支援と、個々人に対する時間管理術の改善をあわせて実施することで、組織への生産性を最適な手段で向上させる。そのほか、業務プロセス改善、タイムマネジメント、ダイバーシティマネジメントをテーマにした講演活動も精力的におこなっている。


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