不動産広告には載っていない 「改札から改札」までの時間が面白いデータに隠された真実(2/3 ページ)

» 2024年01月04日 08時18分 公開

 次に、新宿までの所要時間を見てみます(図2)。新宿駅のほか、隣接する西武新宿駅、新宿西口駅、新宿三丁目駅で降りる人も集計対象としています。

 池袋駅、渋谷駅からは14〜15分です。中央線、京王線、小田急線はスピードが比較的速く、21〜22km 離れた国分寺駅、府中駅、新百合ヶ丘駅からは33〜34分でたどり着くことができます。一方、東京の東側からは、距離が短い割に時間がかかっていることがわかります。

 2010年代以降、分譲マンションなどの不動産市場では武蔵小杉駅(川崎市中原区)と浦和駅(さいたま市浦和区)が注目されています(図3、4)。武蔵小杉は2010年に横須賀線、湘南新宿ラインの駅ができて、都心への所要時間が10分以上短縮。浦和駅にも2012年に湘南新宿ラインが停まるようになりました。

 地図を見ると、どちらの駅も東京、新宿まで30分台で行けますし、都内の主要なオフィス街が40〜50分圏内に収まります。生活面でも駅前の商業施設でだいたいのものがそろいますし、横浜や川崎、大宮、さいたま新都心などにも気軽に行けますから、人気が出るのもうなずけます。

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