規格外でも味は一緒 ローソンの「もったいない」シリーズが好調 恵方巻、おせち、クリスマスケーキで展開するワケ(1/2 ページ)

» 2024年01月19日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 ローソンがクリスマスケーキ、おせち、恵方巻といった催事商品で、食品ロス削減を目指した「もったいない」シリーズを強化している。これまでの商品ラインアップと、その背景について聞いた。

ローソンの「もったいない」シリーズとは?

 大手コンビニでは恵方巻の予約を受け付けている最中だ。ローソンでは、人気焼き肉店が監修した「焼肉トラジ監修 黒毛和牛焼肉の恵方巻」(980円)や、人気日本料理店監修の「賛否両論監修 銀鱈西京焼の恵方巻」(880円)を用意している。また、スタンダードな「七種具材の恵方巻」(480円)や「海鮮恵方巻」(550円)も取り扱う。

 そんな中、ちょっと珍しい商品が「もったいない穴子刻み恵方巻」(430円)だ。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の店舗だけの取り扱いで、ローソンアプリ予約限定としている。同商品は、規格外の穴子の端材を刻んで使用しているのが特徴で、錦糸玉子、エビ、キュウリを中具に使用している。

「もったいない穴子刻み恵方巻」(430円)は、規格外の穴子の端材を使用(出所:ローソン公式Webサイト、以下同)

 セブン‐イレブンとファミリーマートが展開している恵方巻のラインアップを見ると、有名店が監修した1000円超の高額商品や、サラダ恵方巻といった手軽な価格帯の商品を取りそろえている点は共通している。また、食品ロス削減の観点から、早期予約特典や専用アプリでの予約特典を充実させている。そうした中で、ローソンの「もったいない」恵方巻には個性があるといえる。

 もったいない恵方巻はどういった経緯で企画されたのか。

 同社は2023年に第1弾となる「もったいない!海老カツ恵方巻」(430円)を発売した。これは、余剰在庫となった海老カツと、規格外のカニカマ・エビ(色目やサイズが基準外)を中具に使用しているのが特徴。食材の味わいが通常品と変わらないため、正規品を使用した場合に比べて安価な価格で購入できる点をアピールした。広報担当者は「関東・甲信越地区での販売でした。予約開始から5日間で受け付けを終了し、大変ご好評をいただきました」と説明する。

「もったいない!海老カツ恵方巻」(430円)は、余剰在庫となった海老カツなどを使用

 今年のもったいない恵方巻にアナゴを採用した理由は「他の商品の製造時に出ていたアナゴの端材があったことと、恵方巻でなじみのある食材でもあったため」(広報担当者)としている。

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