すかいらーくの新ブランド「桃菜」が好調 バーミヤンで実験をして「飲茶」で勝負してみた(5/5 ページ)

» 2024年01月30日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]
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課題は「食べ放題」以外の楽しみ方の訴求

 食べ放題メニューがフォーカスされがちだが、「選べる飲茶セット」も多く選ばれていると上松氏。しっかり食事をしたいときは「食べ放題」を、ランチなど日常的な利用では「選べる飲茶セット」を選ぶなど、シーンによって使い分けている人が多いようだ。

「選べる飲茶セット」も、需要があるとのこと(すかいらーくホールディングス提供)
マロニエゲート銀座2店には、平日限定の全23品90分食べ放題の「ライトコース」(2749円)があり、こちらも一定の人気があるそうだ(すかいらーくホールディングス提供)

 これまで順調に推移している桃菜だが、平日の夕方など空いている時間帯もある。さらに顧客数や来店頻度を増やすには、次の一手が求められているようだ。

 「メニューをブラッシュアップしたり、増やしたりして、お客様に選択肢を提供したいと考えています。現在、デザートは食べ放題や選べる飲茶セットに追加して食べやすい小さめサイズが多いのですが、ティータイムにちょうどいいドリンクやデザートの開発を検討しています」(上松氏)

混雑が落ち着くランチ後の時間帯にも来店を促したいという(筆者撮影)

 加えて、「ティータイムでも利用できる」という認知を促す必要もあるとのこと。

 「お客様から『お茶の注文だけでも利用できますか?』と聞かれることがあり、どんなシーンでも利用できることを訴求していかなければなりません。例えば、ドリンクやデザートの新商品が出たタイミングで、ティータイムの利用を訴求するなどを考えています」(上松氏)

 新店舗の展開については、具体的な回答はなかった。だが、自社グループの既存店舗を業態転換することで売り上げ向上が見込める立地を選定している段階だという。より大きな事業に育てていくため、オペレーションのトライアンドエラーを重ねているという桃菜。さらなる進化に期待したい。

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