閉店前の完売が続く「ゴディパン」 半年がたっても人気が冷めないワケ有楽町にオープン(2/4 ページ)

» 2024年02月02日 08時30分 公開
[小林香織ITmedia]

チョコと相性のいい日常食の「パン」に着目

 ラグジュアリーなチョコレートブランドとして知られるゴディバは、特別なタイミングやギフトとしての購入が多くなる。そこで、ゴディバのチョコレートを日常的に楽しんでもらうためのアイデアとして着目したのが、「パン」だった。

 「ゴディパンの構想はオープンの2〜3年前から始まり、日常的に食べられていてチョコレートとも相性がいい『パン』が候補にあがりました。日常使いのイメージを作っていくためには、既存のゴディバ店舗で販売するより、コンセプトを体感してもらいやすい別店舗としての展開が良いという結論にいたりました」(奥村氏)

あえて既存のゴディバと棲み分けて、「日常使い」のコンセプトを店全体で表現(筆者撮影)
店内は街のパン屋さんと変わらないサイズ感。奥でパンを製造している(筆者撮影)

 従来のゴディバの顧客層は、約8割が女性で年代でいうと40〜50代が多い。ゴディパンには、若年層や男性にも来店機会を提供したい狙いもある。

 「ゴディパンでは、『懐かしさ・親しみやすさ』と『新しさ・驚き』を兼ね備える商品開発を目指しています。ベルギーで誕生したゴディバのチョコレートと、欧州発祥ながら日本で独自の進化を遂げてきたパン。2つをかけ合わせるに当たり、ショコラティエが日本のパンに新たな発想を加え、オリジナリティーに富んだパンを開発しています」(奥村氏)

商品の価格帯は200円台〜700円台で、全てのパンにチョコレート、あるいはカカオ由来の原料を使用(筆者撮影)

 「有楽町」のエリアもまた、このコンセプトに沿って選出した。昭和レトロな雰囲気が残りながらも、華やかでトレンドが飛び交う銀座にもほど近い。そんな新旧が混在している土地柄が、ゴディパンのコンセプトを体現していると考えたためだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.