1世帯あたりの人数が多いエリアは住環境が整っているところが多く、都心から離れるにしたがって人数が増えていく傾向がある。ファミリー層が多く暮らすのは、都心ではないエリアだ。子どもを育てやすく、豊かな暮らしができる環境は、東京圏では都心ではなく郊外だといえる。
私鉄かJRかはともかく、郊外で暮らし、電車で通い、都心で働くというのが理想的な生活といえよう。都心暮らしのセレブの話はよく聞くものの、例外的であり、一般には参考にならない。「沿線」というものが考えられない都心には、単身世帯が多いのだから。
タワーマンションに暮らし、家族で豪華な生活というのは、現実味がないのである。あっても、ごく一部の話である。
この記事は、『関東の私鉄沿線格差』(小林拓矢/河出書房新社)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
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