「生コッペパン」が売れている。2023年2月、ファミリーマート(東京都港区)が発売。「1月末で、1億食。発売1年未満で、こんな規模でのパンのヒットははじめて」商品本部 FFスイーツ部パン・半生菓子グループ マネジャー、鈴木崇義(すずき・たかよし)さんは説明する。
開発のきっかけは、鈴木さんの「定番のパンが美味しいコンビニになりたい」という想いだった。これまでメロンパン、カレーパン、クリームパンと仕掛け、ヒットを重ねてきた。で、次は?と、考えたのが、コッペパンだった。
「誰もが知っているパンなのに、給食のパサパサとしたイメージから、苦手な人もいる」。これが美味しかったらと、考えた。
近年、パンは「生」がトレンド。生食パンから始まったムーブは、コロナ禍で拡大した。
外食がしにくい中、家庭でバリエーションを増やしたい、豪華にしたいという需要が、もちもち、しっとり感をもった「生」を支持し、現在も続いている。
「パンの“生”とは、生クリームの生。それに加えて、水をたくさん含む多加水のパン生地か、ブリオッシュ(クリーム、バターと卵をたっぷりと配合したフランス発祥の菓子パン)のパン生地をコッペパンで実現したい」と、考えた。発売の7カ月前だ。
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