「賃金改善」最も見込む業界は？：帝国データバンク調べ（2/2 ページ）

[季原ゆう，ITmedia]

　賃金改善を行う理由について、人手不足などによる「労働力の定着・確保」が75.3％と最も高い。「従業員の生活を支えるため」（63.7％）、「物価動向」（51.6％）は前回調査よりも減少はしていたものの、半数超えの企業が理由として挙げた。

賃金を改善する理由

　賃金改善の見込みが「ない」企業の理由は「自社の業績低迷」（56.3％）と回答した企業が最も多くなった。「物価動向」（17.8％）は賃金改善を行う理由で上位となった一方で、賃金改善を行なえない状況をもたらしている様子もうかがえる。

賃金を改善しない理由

　総人件費を23年度と比較した際の変動見込みについて、「増加」を見込んでいる企業は72.1％となり、前年比で2.5ポイントの増加となった。「減少」を見込んでいる企業は5.3％となり、総人件費の増加率は前年度より平均4.32％増加が見込まれる結果となった。

2024年度の総人件費の見通し

　調査は1月18〜31日に実施した。有効回答企業数は1万1431社。